ちょっと一言

お手紙

みなさん、最近、自筆で手紙を書いていますか?

e-mailや携帯メールの普及と、その利便性や即効性から、最近ではメールでのやり取りが殆どではないでしょうか。また、ソフトやプリンターの普及により、手書きではなくプリンタで印刷された年賀状の宛名も多くなり、定型挨拶文が印刷され手書きコメント無しの年賀状も年々増えてきました。

もちろん、私も最近手紙を書いていません。年賀状だけでも・・・と思い、宛先と一行コメントを毎年手書きしています。しかし、年々パワーダウンしてきており、最近では年賀葉書の裏側に一言を書き込まないケースも増えてきました。

ここまでが普通の私です。でも、私には別の顔があります。それは、巻紙(まきがみ)に筆ペンでお手紙を書くということです。

私はお茶なるものを習っております。習っている年数も、もう直ぐ人生の半分に達するほどになりました。お茶の世界では、習っていくほどに、手紙を書かなければならない場面に遭遇してしまうのです。それも筆で。巻紙ならなお良しといった感じで・・・。会社で、PCを使ってインターネットを活用したり色々なDBにアクセスして仕事をしている最中にそんな自分を思い出すと、なんか不思議に感じます。

でも、慣れてくると、そのギャップが実は面白いんです。

例えば、お茶会を催す場合、ご案内やお礼状など書かねばなりません。最近は便利なフォントがあって、印刷も増えてきましたが、やはり手書き(人数が多い時には手書きのコピー)が主流です。また、巻紙でないものも多くなってきましたが、まだまだ巻紙派も少なくないです。

さて書くぞ!っと言う時に、また一つ難関があります。それは昔から決まっている手紙の書式です。例えば、時候の挨拶、女性なら「かしこ」を使うとか。その手の本を読みつつ、最近の天気を思い出しながら季節に合う時候の挨拶を考えて、慣れない筆(ペン)で、「私」に相当する言葉は上に来ないように、「相手」に相当する言葉は下に来ないように、考えながら巻紙に書いていくのです。

一見とっても面倒そうですが(確かに面倒です!)、でもこの「巻紙」君には結構利点があるものだと、最近思うようになってきました。例えば、便箋やはがきだと、中途半端なところでページが変わったり、残りが足りない!!!なんてことも良くあるでしょう。それも久しぶりに手紙を書く場合、必ずそうなるものです。かっちょ悪い。

でも巻紙の場合、書き終わったところでカットするので、そんなこと気にしなくってよいのです。かなり便利物です。また、巻紙の場合、終わり(文末)の方からくるくると折りたたんで行きます。読む側としては、時代劇の一場面のごとくに、折りたたまれた手紙をパーって広げて読むこともでき、かなり気持ちの良いものです。

以上、巻紙を中心に話しをしてしまいましたが、別に巻紙でなくてもよいのです。手紙、それも手書きの手紙は、声のみならず顔も見えるようで、やはり捨てがたいものを感じます。感覚が古いっと言われてしまうかもしれませんが、日頃からもう少し(普通の)お手紙も書いてみようかっと思うこの頃です。

(S.O)

  • 画像1

Copyright (C) Japan Intellectual Property Association All Rights Reserved.