ちょっと一言

鮎釣りの魅力

澄んだ空気と清流の中で、竿を持った手に全神経を集中して、囮の動きをイメージし、野鮎がいそうな場所に移動させます。すると、突然、「ガ、ガ、ガ」と手元に衝撃が走り、物凄い勢いで、囮が流されるか、上流に上り始めます。野鮎が掛かって、暴走しているのです。ドーパミンが溢れ出します。そして、囮と野鮎をダモ網にに取り込んだ時、「快感!」これが、鮎釣りです。

シーズン終盤ですが、来年のために、一度はまってしまうと抜けられない鮎釣りの魅力について、紹介したいと思います。

鮎の友釣りは江戸時代が始まりだと言われています。9m〜10mの竿に生きた鮎(囮)をつけて、野鮎のナワバリを泳がせ、攻撃してくる野鮎を掛けるという日本独自の釣法です。シーズンは6月〜9月です。前半は放流鮎が良く釣れ、後半は天然鮎(海から遡上して来る鮎)が良く釣れます。

囮の鼻に鼻環を通して、掛け針がくっついたサカ針を尻ビレに打って、鮎を泳がせます。この準備に30分、囮もくたくたです。ひどい時には、鼻環を通すまでに、囮を殺してしまうこともありますが、上手な人は数秒です。元気よく泳ぐ囮には、野鮎も刺激されて攻撃しますが、くたくたになった囮には見向きもしません。野鮎を掛けると、今度は、掛けた野鮎を囮にして送り出します。つまり、元気の良いうちに野鮎を掛けて循環させることが重要です(循環の釣り)。

普通は、元気がなくなってくると囮を交換しますが、初心者にとっては、30分の悪戦苦闘が頭をよぎって、気が進みません。「オトリ君、頑張ってくれ!」と念じるばかりですが、これは悪循環の始まりです。良い循環をしている人とどんどん差が広がっていきます。しかし、最初の3回くらいは大変ですが、その後は、初心者でも10匹/日くらいは釣れるようになります。その時には、「鮎釣りの魅力」にはまっていることでしょう。

私が感じた魅力について、以下に示します。

  • 釣りの中でもよりゲーム感覚の要素が強い。
  • 囮との一体感がある。野鮎が掛かった時に、手に伝わる衝撃がたまらい。
  • 掛かった後に、釣り上げるまでのスリルがたまらない(野鮎の背中に針が掛かかるので、掛かった後に、川の流れと暴れる鮎の抵抗が大きいから)。
  • 釣れている人(自分)と釣れていない人の差が歴然と出る。
  • 釣り方や仕掛けを工夫すると、すぐに結果が現れる。
  • 野鮎は非常に美味なので、家族や近所に喜んでもらえる(お父さんのポイントアップ)。

どうでしょうか?やりたい、やってみたいと思われましたでしょうか?頭が空っぽになって、ワクワク、ドキドキして、帰るときには満足感がこみ上げてくる。シーズン中は、一人で、行きたい時に、手軽に行けます。是非、体感してみてください。

(M.O.)

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