ちょっと一言

「命名」知財管理5月号編集後記より

 本号が刊行される5月というのは、私事ではございますが、ちょうど第2子の男の子が産まれる頃でして、いまは子供の名前を考えているところです。おそらく 本誌読者の中には製品のネーミングに関わるお仕事をされている方もいらっしゃると思いますが、製品名と違って子供のネーミングというのは一生ものですから、より慎重に 行わなければなりません。当たり前ですけど。しかしですね、名前は一生もの、といいましたけど、そもそも一生同じ名前というのは如何なものでしょう。各ステージによって 改名するのも面白いと思いませんか?

 昔、武将は成長や主君の交代など状況によって名前がコロコロ変わりました。たとえば、昨年の大河ドラマの主人公・黒田官兵衛の場合は、調べてみると、幼名が「万吉」、 元服した後「祐隆」、「考隆」を名乗り、最後は最も有名な「孝高」となったようですね。出家後は名前じゃありませんが、「如水」としました。ついでにいうと名字も当初は 小寺氏の縁戚として「小寺」を名乗っていました。このようにコロコロ変わるからなのか、当時は通称(仮名)というのがよく使われていました。黒田孝高の場合はもちろん 「官兵衛」です。

 残念ながら、今の時代は成長で名前を変えるのはほぼ無理ですし、主君はきっといないでしょう。 私は神戸市の西のはしっこ、令制国でいうと播磨国の東のはしっこに住んでおりまして、ある意味黒田官兵衛と同郷です(とはいっても敵対した別所氏のエリアですが)。 地元の有名人である彼の名前に因むのもいいかもしれません。
 悩みはまだまだ続きます。

(A.O.)   

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