ちょっと一言

「スポーツは生活に必需」12月号編集後記より

 早いもので2017年も押し迫り12月となりました。新年もすぐそこです。来年のことを言うと鬼に笑われるそうですが,鬼に睨まれるならともかく,笑われるくらい何ともありませんよね。来年の話をしましょう。
 2月に平昌オリンピックがあります。日本選手の活躍も期待でき,楽しみですよね。

 スポーツでは何等かの器具・道具が使われることが多いですが,冬の競技では必須でしょう。選手自身の肉体や精神の鍛錬に加えて器具・道具の進歩も勝敗や記録に影響することでしょう。 技術・発明がスポーツの進化を支えています。

 IPCは発明をAからHの8つに大きく分類していますが,スポーツ関係はその中でA(生活必需品)に属しています。A63(スポーツ;ゲーム;娯楽)です。スポーツは生活に必需なのですね。おもしろいと感じました。

 J-PlatPatで発明の名称に「スキー板」を含むものを検索してみました(上でIPCの話をしたのになぜ名称で検索なのか,という突っ込みはご勘弁ください)。特実の公開公報で279件ヒットしました。 一覧表の出願人の欄を見ると,ゲレンデでよく見るあのブランドやあの会社が名前を連ねていますが,個人名も相当数あり,何と2割以上です。これは多くありませんか。

 趣味でスキーをされる方が自分の板を手作業で作ったり改造したりして,そのポイントを出願されているのでしょうか。それとも自分自身のためというよりも競技会に出る選手のための仕事なのでしょうか。 いずれにしてもゲレンデに近い作業場でスキー板を磨きつつ,時折ひらめいたら机に向かう,そんな姿が目に浮かびます。組織的に行う企業の発明だけでなく,個人の発明もスポーツの進化に貢献していると考えると少しワクワクします。オリンピックを観戦するときには,テレビに映る選手だけでなく,それを支えている技術者,特に個人発明家のことにも思いを馳せてみたいと思います。

 さて,スポーツは生活に必需だということが分かりましたので,スキーやスケートをするかどうかはともかく,私もテレビばっかり見ていないで,少しは外に出て体を動かしたいです。がんばれニッポン,がんばれ自分!

  • 冬の琵琶湖を望む
  • 雪山でのハイキング

(H.T.)    

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