ちょっと一言

「同じ釜の飯」4月号編集後記より

 2019年4月号の特集号テーマは「つながりと知財」でした。皆さまにとって有用な情報をお届けできたでしょうか。会誌広報委員会ではおよそ半年間かけて,テーマや論説のラインナップ を議論しました。これまで以上にビジネス視点を盛り込みたい,現状の知財制度では守れない新価値に知財部門がどう関わっていくべきかなどといった議論の結果,テーマを「つながり」というキーワードに 集約しました。論説のラインナップについても知財専門家以外の方からも多数執筆いただき,多様なものにできたと思います。

 さて,4月は入社,異動に伴う出会いも多いことから,人との「つながり」を感じやすい月ではないでしょうか。つながりと聞いて私が思い出すのは,カレーライスを通じた連帯感です。 カレーライスは,私の定番メニューであります。その私が社会人になってほどなくして,とあるカレー店のファンになりました。そのカレー店には普段は独りで行きますが,長期連休前の 最終出社日やプロジェクトに一区切りつけた時など,同僚と行くこともあります。同僚と一緒に,賑やかに楽しく話をしながらカレーを食べていると,一種のつながりのような連帯感を感じます。 私はこの連帯感を同じ釜のカレー効果と呼んでいます。ちなみに,一緒に食事をすると,「オキシトシン」という脳内分泌ホルモンが,不安時に出るホルモン「コルチゾール」の発生を抑制し, 信頼関係を強める効果があるそうです。

 私が委員として活動している会誌広報委員会も,同じ釜の飯を食べる間柄だと感じることがあります。会誌広報委員会では,多様な会員企業の委員が業界,法域,専門性の枠を超えて, 季刊じぱや特集号の企画など様々な議論をします。それらの議論の後に食事を一緒に取ると,会議の時と違う他の委員の人間的な一面を垣間見ることができ,相手との距離感がぐっと縮まったように感じるからです。
 この4月も委員の出入りがあり,会誌広報委員会の体制も新たになります。3月で退任された委員を含めて,他の委員とのつながりは末永く保ちたいと思っています。

(M.S.)    

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