専門委員会成果物

データベースに格納された情報を索引付けするためのシステムと方法に関する特許が特許適格性を欠くと判断された事例

CAFC判決 2018年8月15日
BSG Tech LLC v. BuySeasons, Inc., et al.

[経緯]

 BSG Tech LLC(BSG社)は,データベースに格納された情報を索引付けするシステムと方法に関する特許を保有しており,当該特許の侵害を理由に,BuySeasons, Inc.(B社)を 地裁に提訴した。地裁は特許法101条の下で特許適切性を有さないとして当該特許のクレームを無効としたが,BSG社は地裁の判断を不服として,CAFCに控訴した。  

[CAFCの判断]

 CAFCはAlice最高裁判決(Alice Corp. Pty. Ltd. v. CLS Bank International, 134 S.Ct. 2347 (2014))の2ステップテストに沿って,以下のように特許適格性を判断し,地裁の判断を支持した。
 まず,CAFCは,Alice判決のステップ1である「クレームが特許適格性のないコンセプトに向けられたものか否か」について,当該クレームは「ユーザがデータ入力中に履歴使用情報を考慮する」という抽象的アイデアに向けられているとして,特許適格性のないコンセプトに向けられたものと判断した。
 次に,CAFCは,Alice判決のステップ2である「クレームが特許適格性のないコンセプトに向けられている場合,クレームの構成要素がクレームの本質を特許適格性のある応用に変換しているか否か」について,「他のタイプのデータベースにデータを入力している間に履歴使用情報の考慮を先取りする特定のデータベース構造を必要とするため,発明概念を提供する」というBSG社の主張に対し,特定のデータベース構造に限定しても,それらの構造はよく理解された従来のものであって,このような限定は発明概念を提供しないとして,当該クレームには特許適格性のある応用に変換する要素はないと判断した。

(小杉 聡史)

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