専門委員会成果物

欧州特許庁,全ての特許プロセスについてISO 9001の認証を再度取得

 EPOは,外部認証機関による監査の結果,全ての特許プロセスについてISO 9001の認証を再度取得した。この認証は,外部認証機関DQSの取締役社長Frank Graichen氏からEPOのBenoît Battistelli長官に授与された。 式典は,ミュンヘンのEPO本部で行われ,式典には,EPO加盟国の代表である理事会の議長とメンバーが参加した。ISO 9001の認証は,品質管理システムの国際標準である。認証プロセスは,上級管理職の関与や堅実な プロセスと監視,スタッフのコミットメントの審査適合である。
 Battistelli長官は,「初回認定からわずか3年後に,この再認定を受けられることを非常に嬉しく思っています。」と述べた。
 EPOは,2014年に特許付与プロセスのためのISO 9001の認証を初めて取得した。この認証は,2015年には,規格の改定が行われ,特許情報や特許付与後の活動を含むすべての特許プロセスに拡張されて 要件はさらに厳しくなっていた。しかし,Graichen氏は,「EPOは,堅牢な品質管理システムを整備しており,監査中に不適合の例は見つからず特許プロセスのすべての基準を確実に満たすようにしています。」と述べた。
 EPOの品質に対する年次の評価結果は,2017年には非常に肯定的であった。ユーザーの「満足」または「非常に満足」の割合が,特にEPOのサーチ(81%から83%)と審査サービス(75%から76%)で増加している。
 サービスの期間も大幅に向上している。EPOはわずか4.8ヶ月でサーチを行い,審査期間は22.4ヶ月に短縮され,異議申立は23ヶ月に短縮された。2018年には,EPOは新たな品質目標と行動計画を策定しており, 品質と効率のさらなる向上が期待される。

EPOニュース
https://www.epo.org/news-issues/news/2017/20171214.html

(参照日:2017年12月14日)

(高橋 里佳)

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