専門委員会成果物

EPOがAnnual Report 2017を公表

欧州特許庁(EPO)は,2018年3月7日に,Annual Report 2017を公表した。
2017年の欧州特許出願(直接欧州出願と欧州段階に移行したPCT出願の合計)は,165,590件(前年比3.9%増),特許登録件数105,635件(前年比10.1%増)であった。
以下,国籍,出願人および技術分野別の統計を示す。

【EPOへの特許出願の出願人の国籍】
EPOへの特許出願の出願人の国籍別の出願件数(前年比増加率)は,

1位:米国 42,300件 (+5.8%)
2位:ドイツ 25,400件 (+1.9%)
3位:日本 21,712件 (+3.5%)
であった。中国は5位の8,330件(+16.6%),韓国は8位の6,261件(−8.2%)であった。

【EPOへの特許出願の出願人】
EPOへの特許出願の出願人別の出願件数(前年比増加率)は,

1位:ファーウェイ 2,398件 (+0.3%)
2位:シーメンス2,220件(+18.7%)
3位:LG 2,056件(−11.1%)
であり,ファーウェイが初めて1位になり,シーメンスは前年6位から2位に順位を上げた。同レポートの出願人分類におけるトップ10社の国籍は, 欧州(4社),米国(3社),韓国(2社)および中国(1社)である。日本企業のトップは,13位のソニー1,219件であり,トップ25社のうち日本企業は4社 (ソニー,パナソニック,キヤノン,日立製作所)であった。

【特許登録された出願人の国籍】
特許登録された出願人の国籍別の登録件数(前年比増加率)は

1位:米国24,960件(+13.8%)
2位:ドイツ 18,813件 (+0.5%)
3位:日本17,660件(+14.7%)
であった。韓国は5位で4,435件(+38.2%),中国は8位で3,180件(+26.5%)であった。

【EPOへの特許出願の技術分野】
EPOへの特許出願の技術分野別の出願件数(前年比増加率)は,

1位:医療技術13,090件(+6.2%)
2位:デジタル通信11,694件(+5.7%)
3位:コンピュータ技術 11,174件 (+4.1%)
であった。主要10分野の中で顕著な伸びを示した他の分野は,「バイオ技術」6,278件(+14.5%),「医薬品」6,330件(+8.1%),「測定」7,999件(+6.6%)であった。

EPOニュースリリース
http://www.epo.org/news-issues/news/2018/20180307.html

EPO Annual Report 2017
http://www.epo.org/about-us/annual-reports-statistics/annual-report/2017.html

(参照日:2018年4月24日)

(田中 寿志)

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