専門委員会成果物

WIPO GREENマーケットプレイスにおける環境技術の登録件数が3,000件に到達

 WIPO GREENマーケットプレイスは,現在,登録件数が3,000件を超え,環境技術の保有者と,それを利用しようとする第三者をマッチングする相互利用のデータベースとして重要な節目を迎えている。
 WIPO GREENマーケットプレイスは,2013年の設立以降,知的財産権で保護された環境技術の普及を促進している。WIPOのフランシス・ガリ(Francis Gurry)事務局長は,「この重要な官民パートナーシップは, 共通の目標を追求し,幅広い利害関係者を集めるWIPOの特長の表れである。また,WIPOは,気候変動への対応における新たな連携を促進するために,中小企業からフォーチュン500社に至る世界中の参加企業の 幅広い環境技術を集約したオンラインマーケットを設けている。」と述べている。
 WIPO GREENは現在,3,320の技術と1,400のユーザを数え,そのユーザには,日本のICT企業である富士通,ドイツの製造企業であるシーメンス,中国の家電メーカであるハイアール等がある。
 日本の富士通は,2017年にパートナーとなって以降,既に2件のライセンス契約に署名している。富士通の田中達也社長は,以前WIPO GREENへの映像に出演し,「富士通はグローバルなICT企業であり, 革新的な環境技術を保有している。我々は,この環境関連の知財を公衆に利用可能にし,人々と地球環境に恩恵をもたらしたい。WIPO GREENはこの目的に対するすばらしいフレームワークだと思う。」と述べている。

WIPO GREEN:環境技術のオンラインマーケットに3,000件を超える技術が登録される
https://www.wipo.int/pressroom/en/news/2019/news_0001.html

(参照日:2019年1月15日)

(稲葉 佳之)

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