専門委員会成果物
EPOが特許品質の点で最高評価を獲得〜IAM調査
IAM(Intellectual Asset Management)による調査の結果,欧州特許庁(EPO)は世界五大特許庁(IP5)の中で特許の質とサービスの点においてNo.1であると評価された。毎年のベンチマーク調査としてIAMは,企業のIPマネジャー,NPE(non-Practicing Entity:不実施主体)の幹部,および弁護士/弁理士に対して,EPO,日本特許庁(JPO), 韓国特許庁(KIPO),米国特許商標庁(USPTO),中国特許庁(SIPO)に関するアンケートを実施している。
本調査には600人以上が参加し,上記3グループの全てが,EPOを質とサービスの両方において「最高」であるとして評価した。
EPO長官 Benoit Battistelli氏は,「質は,我々の最高の戦略的優先事項だ。」と述べ,「2014年から,EPOは特許査定プロセスにおいてISO9001認証を取得しており,さらに 昨年からは他の全特許プロセスに対象が拡大されている。我々の品質の高さに対するユーザの認識は,2015年に出願がさらに4.8%増えた際に質を落とさず生産性を14%高めた EPOスタッフにとっての誇りとなる。この良い結果は,我々のサービス品質をさらに向上させ続ける刺激になるだろう。」と述べている。
本調査において回答を寄せたNPEの87%,弁護士/弁理士の94%,企業の96%は,EPOによって査定された特許の質を,“excellent”,“very good”,もしくは“good”のいずれかに 評価している。IAMによれば,回答を寄せた企業の15%,弁護士/弁理士の19%は,EPOの質はここ数年で大幅に向上していると述べている。
EPOは2010年からこれまで,AIMによる本調査において,2010年,2011年,2012年,2015年,2016年に最高品質との評価を獲得している。
EPOニュース(2016年6月2日)
http://www.epo.org/news-issues/news/2016/20160602a.html
(参考)昨年の調査データのサマリーおよび詳細
https://www.epo.org/news-issues/news/2015/20150603.html
(参照日 2016年6月14日)
(米田 茂)
