外国特許ニュース

〈中国〉中国特許出願(2016年,2017年)の統計情報

  世界知的所有権機関(WIPO)は,2017年12月,2016年の各国の出願動向等をまとめた世界知的所有権指標2017(WIPI:World Intellectual Property Indicators - 2017)を発行した。 この世界知的所有権指標2017によると,中国における2016年の特許出願は,前年比で236,600件増(21.5%増)の約130万件であり,全世界における特許出願の増加分240,600件の98%を占めた。 2016年には全世界で310万件の特許出願がされているが,中国国家知識産権局(SIPO)で130万件の出願を受理し,次いで米国特許商標庁(USPTO)の60万件,日本特許庁(JPO)の31万件, 韓国特許庁の20万件,欧州特許庁(EPO)の15万件が続いている。この5つの特許庁で全世界の84%の出願を占めている。
  また,中国の1人当たりの特許出願件数は,韓国,日本,スイス,米国およびドイツに続くまでに成長してきている。一方で,中国の出願人による特許出願のうち,外国への出願は4% (すなわち96%は中国国内での出願)であり,外国への特許出願件数のトップである米国の四分の一未満の出願件数にとどまっている。
  次に,2017年の状況に目を移すと,中国国家知識産権局(SIPO)のウェブサイトに掲載された情報によれば,2017年1月から10月までの中国における特許出願件数は,前年同期比5.8%増の104万件である。 また,同時期までに,前年同期比11.3%増の約39,000件のPCT国際特許出願が受理されている。
  中国の知的財産権は,中国の競争力と技術革新,及び戦略的な資源のための重要な役割を果たしている。
  以上のとおり,中国における特許出願件数は,依然として高い比率で伸び続けていることが窺える。

(参考)

世界知的所有権機関(WIPO):
World Intellectual Property Indicators - 2017
http://www.wipo.int/edocs/pubdocs/en/wipo_pub_941_2017.pdf

China Tops Patent, Trademark, Design Filings in 2016
http://www.wipo.int/pressroom/en/articles/2017/article_0013.html

中国国家知識産権局(SIPO):
China’s Patent Applications Exceed One Million from Jan. to Oct.
http://english.sipo.gov.cn/news/iprspecial/201712/t20171214_1321244.html

(参照日:2017年12月20日)

(注)「アジア・オセアニア特許情報」は,最新とは言えない情報も含め,会員に有用と思われる情報を掲載しています。内容については正確を期したつもりですが,二次情報もあり, 必ずしも情報源への確認が充分と言えない場合があります。詳細については会員各位にてご確認下さい。

Copyright (C) Japan Intellectual Property Association All Rights Reserved.