国際活動

“第16回三極ユーザ会議”及び“三極特許庁・ユーザ会合”開催

2011年11月8日、フランスのパリ郊外において、第16回目の三極ユーザ(JIPA、AIPLA&IPO、Business Europe)会議が開催されました。この会議は、JIPAの提唱に基づいて、世界のユーザ団体の声をひとつに集めて制度調和を促進すべく、春と秋の年2回開催されているものです。

今回の会議では、サーチ及び審査のハーモを中心に、前回会議からの継続として議論を行いました。その中で、JIPAの荘林特許第1委員長及び田中副委員長から、日米欧における記載要件の相違に関し、今後の研究の進め方を提案し、JIPAの要望に基づき記載要件のハーモに向けて夫々のユーザ団体で検討を進め、次回会合で議論することになりました。また、今回は米国特許法の改正が行われたことを契機として、米国から改正法の概要、欧州からEU特許の審議状況、JIPAの荘林特許第1委員長から日本の新規性喪失の例外について説明がされ、今後進歩性のハーモに向けて検討を進めることで合意が得られました。
また、JIPAより特許分類の調和を議題として取り上げることを提案し、JIPAの田辺情報検索委員長が急遽会議に参加し、日本とEPOの特許分類の良い点を取り入れた統一分類(CHC)の検討を促進することの重要性・必要性を解説し、欧米のユーザ団体から共感を得て、特許庁へCHCの推進を要望していくことで合意しました。
さらに、三極特許庁に要望を提出した審査ハイウェイ(PPH)についての特許庁側の対応状況、五極特許庁会合(IP5)に対するユーザの対応、などについて議論しました。

また、翌9日には、日米欧の三極特許庁長官と三極ユーザ団体との会合が行われました。会合では、三極特許庁での引用文献の記載方式を統一する”Common Citation Document(CCD)”のデータベース・システムをEPOが作成し、リリースすることが報告されました。このシステムは、ユーザも利用できるもので、三極ユーザ会議からの提案が実現したものであります。さらに、特許分類の統一、特許制度の調和、五極特許庁会合(IP5)の会合状況、などについて建設的で前向きな議論が行われました。

なお、次回の三極ユーザ会議は、2012年春に日本にて開催される予定です。

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