「知財管理」誌

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掲載巻(発行年) / 号 / 頁	75巻(2025年) / 12号 / 1753頁
論文区分	判例と実務シリーズ(No. 568)
論文名	(No. 568) 海外の飲食店の店舗情報を掲載したウェブサイトに関する商標権侵害の成否
著者	山田威一郎
抄録	商標権をはじめとする産業財産権の分野では、属地主義の原則に基づき、日本における権利の効力は、日本国内での行為に対してのみ及ぶとの基本原則が採用されているが、本件訴訟では、被告のウェブサイトで、被告のグループ企業が海外で展開するすし店を紹介した行為に関し、我が国の商標権侵害が成立するかが争われた。この問題に関し、第一審の東京地裁判決は、被告のウェブサイトは日本国内の需要者に向けたウェブページであることを理由に、日本国の商標権侵害を肯定したのに対し、知財高裁判決は、属地主義の原則を根拠の1つとして、商標権侵害の成立を否定している。本稿では、この知財高裁判決を紹介した上で、インターネット上の商標の使用と属地主義の関係に関し、考察を行うこととする。