「知財管理」誌
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| 掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 75巻(2025年) / 12号 / 1674頁 |
| 論文区分 | 論説 |
| 論文名 | リヤド意匠法条約─外国出願をする日本企業の視点からの考察─ |
| 著者 | 茜ヶ久保公二/林 美和/長尾優輝 |
| 抄録 | 2024年11月22日、サウジアラビアのリヤドにおいて、「リヤド意匠法条約(Riyadh Design Law Treaty)」が採択された。リヤド意匠法条約は、各国で異なる国内手続を調和・簡素化することによって出願人の負担を軽減することを目的としたものであり、主な内容としては、出願及び申請時に官庁が課すことのできる要件、グレースピリオド(新規性喪失等の例外)、出願・登録意匠の非公表の維持、手続期間を徒過した場合や権利を喪失した場合等に一定の条件下で提供される救済措置(優先権主張の訂正・追加等)に関する規定が盛り込まれている。他方、一部の規定(グレースピリオド、意匠の非公表の維持、優先権回復等)の適用については、留保が認められており、締約国によって対応が分かれることも予想される。本稿では、意匠に関する実務(特に外国出願に関する実務)において影響があると予想される条項に焦点を当てて、リヤド意匠法条約の概略を紹介する。 |
