「知財管理」誌
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| 掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 76巻(2026年) / 2号 / 244頁 |
| 論文区分 | 判例と実務シリーズ(No. 570) |
| 論文名 | (No. 570) 商標の通常使用権設定と黙示的合意に関する分析─大勝軒事件─ |
| 著者 | 松田さとみ |
| 抄録 | 不使用取消審判請求がなされた場合、通常使用権者による使用を証明することによっても商標取消を免れる。通常使用権者による使用は、裁判例上、比較的緩やかに認められる傾向にあったが、「大勝軒事件」では、商標権者が第三者に登録商標と同一の商標の使用を容認する態度を示していたとしても、それをもって無償の通常使用権の設定合意(黙示の合意)が成立したなどとたやすく認めるべきではなく、通常使用権設定の黙示の合意が成立したというためには、単なる黙認にとどまらない権利の付与に向けた明確かつ積極的な意思を客観的に確認できる必要があるべきであるとして、通常使用権者による使用を認めた審決を取り消す判決がなされた。この大勝軒事件を通じて、通常使用権の設定方法、通常使用権設定合意の立証方法、通常使用権設定許諾があったことを裏付ける事実、関連グループ会社に対する通常使用権設定の留意点、のれん分け(系列店)における商標管理といった観点から通常使用権設定と黙示的合意について検討する。 |
