「知財管理」誌

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掲載巻(発行年) / 号 / 頁 72巻(2022年) / 6号 / 694頁
論文区分 論説
論文名 欧州特許出願による仮保護
著者 長谷川 寛
抄録  日本では出願の公開後、特許権設定登録前に第三者が公開された発明を実施する場合に出願人に何ら救済措置を与えないのは特許制度の目的に反するとして発明の仮保護として補償金請求権を認めている。欧州でも同様の趣旨から欧州特許出願が公開された後はEPC67条に基づき仮保護(Provisional Protection)を認めている。しかしその仮保護の発生要件、仮保護によって付与される権利、そして仮保護の権利行使可能時期などの具体的内容は欧州特許条約では一元的に定められておらず、各EPC締約国の国内法に委ねられている。本稿では欧州特許出願の仮保護の概要、各EPC締約国における欧州特許出願の仮保護の発生要件、仮保護によって付与される権利、そして仮保護の権利
行使可能時期について概説した上で、欧州主要国で仮保護を行使する場合の注意点、さらに仮保護を行使された際のとりうる措置について解説する。
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