「知財管理」誌

Vol.49 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 49巻(1999年) / 3号 / 305頁
論文区分 論説
論文名 均等論の適用における現行特許法の諸問題 ―日、米、韓の比較を中心に―
著者 権泰福
抄録 特許クレームの解釈において、均等論の適用を行って特許発明の保護範囲を確定することができる法律的な根拠は何であろうか。日・米・韓の現行特許法のもとでは、均等論の適用が法概念として一定の法的要件を満たすから適用されているとは言えない。従って、特許権の法的安定性と第三者の予測可能性を維持するように、審査においての発明論と侵害訴訟においての発明論を明確にし、かつ調和させるため、特許法上に明文で規定することが必要ではないであろう。この点について、本稿では、特許クレームの解釈に関わる日本特許法第70条、米国特許法第112条、韓国特許法第97条の意義及び趣旨を検討したうえで、この規定によって均等論を適用する場合の法的検討を行い、さらに判例及び学説に表れている争点について分析した。最後に、国際的調和の観点からかかる均等論の明文規定を特許法に取り込むことに対する論点について考察した。
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