「知財管理」誌

Vol.49 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 49巻(1999年) / 8号 / 1031頁
論文区分 論説
論文名 均等論に関する論点の研究(その2)(完) ―最高裁判所判決が特許実務に与える影響―
著者 特許委員会第2グループ第3小委員会
抄録 ボールスプライン最高裁判所判決において示された均等論の適用要件は、最高裁判所が初めて示した適用要件である以上、今後の下級審の裁判において重大な影響を与えるものである。しかしながら、かかる適用要件は、事件の内容に則さない傍論部分において記載されているために、そこに示された各要件の意味及び実務上の適用の仕方が不明瞭のままであることは否めない。先に、「東京高等裁判所に差戻された事件が、再度、最高裁判所に上告された場合に初めて、本当の均等論の適用要件が明確になる」と報告したが、残念ながら、本事件は取下げられ、最高裁判所の更なる見解を得る機会はなくなったことになる。従って、結局のところ、適用要件の確定及び明確化は、今後の下級審における判例の積重ねを待つことになるが、特許権の利用者である企業にとっては、いつ何時、均等論を争点とする事件に巻込まれ、当事者になってしまうかもしれず、その場合には、否応なく、最高裁判所で示された要件が降りかかってくることになる。それ故、最高裁判所の判示に準拠した、明細書の書き方、訴訟の仕方等を含めた特許実務全般について、予め、対策を講じざるを得ない。そこで、筆者等は、最高裁判所の示した適用要件を明確にすべく、各要件について詳細に検討を加え、更に、最高裁判所が示した適用要件の下での実務上の指針を提言するものである。
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