「知財管理」誌

Vol.56 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 56巻(2006年) / 1号 / 25頁
論文区分 論説
論文名 グループ会社化における知的財産管理のあり方
著者 飯田秀郷
抄録 企業の再編成の進展に伴い、グループ会社を整理統合したり、新事業の展開を図ったりするために分社化が進行している。事業再編を実施するための設計図ともいうべきグループ事業戦略とグループ会社が保有する知的財産の位置づけとを関連づけて、グループ会社としての知的財産戦略を構築することが重要である。知的財産管理の方式は、このような知的財産戦略との関係で最適化が図られなければならない。業務委託方式、権利譲渡方式、信託方式等の知的財産の集中管理方式が有する利害得失を考慮しつつ、(1)知的財産の再生産サイクルを強化するという視点、及び、(2)外部からの知的財産による攻撃に対する防衛網形成の視点、に基づき最適な知的財産管理の方式が採用されるべきである。このように、知的財産を事業戦略と関連づける作業のためには、知的財産取り扱い担当部署と経営戦略の構築部門とが、密接な連携を取る組織体制を構築する必要がある。
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