「知財管理」誌

Vol.59 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 59巻(2009年) / 6号 / 679頁
論文区分 判例と実務シリーズ(No.366)
論文名 No.366 開発委託契約の合意解約の成否と残存条項の効力
著者 松村信夫、坂本優
抄録 本件は、「ツインカートリッジ型浄水器」の特許権を有する原告が、特許権侵害に基づき被告物件の製造販売の差止め及び廃棄等を求めた事案において、原告が原被告間の共同出願条項に違反して単独で出願したことから、本件特許は特許法38条に違反し、特許法123条1項2号の無効事由があると認められるので、特許法104条の3により原告の請求が棄却された事例である。
本件では、製品の開発委託契約関係が解消された後において、当該契約における共同出願条項の効力が残存するか否か争われたもので、契約の債務不履行解除の有無、合意解除の有無、残存条項がある場合の合意解除による当該条項の失効の有無を判断したもので、契約実務的にも有用な材料が提供されている。
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