「知財管理」誌

Vol.67 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 67巻(2017年) / 5号 / 732頁
論文区分 判例と実務シリーズ(No. 469)
論文名 (No. 469)進歩性判断における顕著な効果の参酌─「気道流路および肺疾患の処置のためのモメタゾンフロエートの使用」事件─
著者 速見禎
抄録  顕著な効果を参酌して進歩性が肯定される場合は多くないが、本件は、顕著な効果を認めて進歩性を肯定した審決を知財高裁が取り消した珍しい事案である。本件判決は、顕著な効果の明細書上の記載について厳格に求める姿勢を示した。すなわち、本件発明の効果が記載されているだけでなく、本件発明の効果が顕著であること(本件発明の構成から当業者の予測する効果と比較して顕著であること)までも記載が必要とされた。このように明細書上の記載を厳格に求める姿勢には疑問の余地もあるが、本件判決をふまえた実務的対応を検討した。なお、本件判決は、構成の容易想到性判断の中で効果を参酌し、慎重に判断するべきことを付言しており、容易想到性判断の中で発明の効果をより参酌する傾向となるのかも注目したい。
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