「知財管理」誌

Vol.67 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 67巻(2017年) / 8号 / 1230頁
論文区分 論説
論文名 ASEAN諸国における営業秘密保護─ASEAN調査団(シンガポール・タイ)の調査結果を踏まえて─
著者 フェアトレード委員会第1 小委員会
抄録  企業のグローバル化が進み、海外に営業拠点や生産拠点などを設ける企業が増えてきた。それに伴い、進出先に営業秘密を持ち込まなければならない状況が想定される。一方で、ASEAN地域は一般的に労働者の流動性が日本と比較にならないほど激しい状況である。しかしながら、シンガポールとタイにおける現地調査の結果から、営業秘密保護に関する法律等の整備や運用は今後に期待しなければならない状況であり、また、一般労働者の営業秘密に関する意識も低いことがわかった。従って、ASEAN地域に進出する企業としては、営業秘密は守られないこともあり得るとして、例えば、ITシステムの強化、営業秘密にアクセスできる労働者を明確に制限するといった対応が必要となる。また、各国政府に対しては、営業秘密保護に関する法律の整備と確実な実施・運用、営業秘密に関する国民の関心をさらに高めるよう、継続して努力を促していく必要がある。
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