「知財管理」誌

Vol.68 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 68巻(2018年) / 9号 / 1179頁
論文区分 論説
論文名 中国での進歩性の判断における技術的啓示(技術的示唆)
著者 楊存吉/林軍( 訳)
抄録  特許の進歩性の判断において、技術的啓示(技術的示唆)とは、発明の属する技術分野の技術者(当業者)が既存の技術的手段を結合して特許技術を得るための思考力を導くことができるものである。技術者に思考力を与えることができるのは言葉ではなく論理である。特許の進歩性の判断において、このような論理はある技術的手段(「因」ともいう)がある特定の作用(「果」ともいう)を果たすことができる全体であるべきである。言い換えれば、このような論理は完全な因果関係であるべきであるが、原因だけあるいは結果だけからなる言語文字自体を技術的啓示と呼ぶことはできない。同理で、逆方向への技術的啓示は、逆方向の因果関係の全体であるべきであるが、その逆の原因だけあるいはその逆の結果だけからなる言語文字自体は逆方向への技術的啓示と呼ぶことはできない。
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