国際活動

実体的特許制度調和に関するB+ステークホルダ会合(B+ Working Group on SPLH Stakeholder Meeting on prior user rights and other SPLH issues)への参加

 2026年2月17〜18日にミュンヘンのヨーロッパ特許庁(EPO)にて開催された実体的特許制度調和に関するB+ステークホルダ会合に、JIPAの国際政策ワーキンググループから、伊東正樹リーダー、池嶌裕介氏、大塚章宏氏が現地参加、宮下知子氏、田中裕紀氏がリモート参加しました。本会合はEPOのホストにより進行され、JIPA の他、JPO、EPO、FICPI(国際弁理士連盟)、AIPPI(国際知的財産保護協会)、AIPLA、IPO、JPAA(日本弁理士会)から、代表者が参加していました。

本会合における検討対象は、B+会合にて調和の検討が進められている、グレースピリオド、衝突出願、先使用権です。各検討項目について、これまでの検討状況の確認を行った上で、事前に準備された約30項目の質問事項に沿って、各参加者が自由に発言を行いながら議論を行うといった形式で進められました。朝晩が氷点下の気温となり、時折小雪が舞う中、議長(英国特許庁)のリードの下、活発な議論が展開され、それぞれの参加者から様々な意見が出されました。JIPAからも、各トピックに対し、日本のユーザーとしての立場を説明するとともに、積極的な意見発信を行いました。特に、日本特許法の29条の2における実質同一の意義について、プレゼン資料を使用しつつ実例を交えて詳細な説明を行った他、グレースピリオドや先使用権をはじめとするその他の項目においても、日本の立場を踏まえて望まれる姿や種々の提案事項に対する懸念点を含めた意見の発信を行いました。会合の最後には、議長により、これまでの議論の内容を振り返るとともに、今後の検討スケジュールや検討の進め方についての確認が行われました。

 本会合を通じ、JIPAの実体特許法の制度調和におけるプレゼンス向上を図るとともに、国内外の関係団体(EPO、FICPI、AIPPI等)との積極的な交流を図りました。B+において制度調和に検討が進められている各項目は、どれも実務上非常に重要な項目です。例えば、EPCでのグレースピリオドの規定が実質的に利用できない内容であったり、衝突出願に関する規定が国・地域ごとに異なっていることにより、実務上不便を感じることが少なくありません。国際的な特許制度が、日本ユーザーにとってこれまで以上に利用しやすい制度になる様、今後もこのような制度調和に関する議論には、積極的に参加することが重要であることが痛感されました。

  • 本会合の現地参加メンバー
  • 会議の様子
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