「知財管理」誌

Vol.48 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 48巻(1998年) / 5号 / 713頁
論文区分 資料
論文名 米国特許をうまく取得するための重点テーマ別検討 ―改訂版協会マニュアルからの抜粋―
著者 国際委員会
抄録 会員各位から好評を得てきた当協会の資料第215号「米国特許をうまく取得する方法」も、1993年10月の初版の発行以来4年の歳月が経過した。その間、米国ではさまざまな法改正が行われ出願・審査手続が変更されると共に、権利範囲の解釈等に関する重要な判決も相次いでだされた。このような実状から本資料の見直しの必要性が高まったため、平成9年度国際委員会第2小委員会で改訂グループを設けて改訂作業を進めてきた。本稿は、改訂版の第2編「米国特許をうまく取得するための重点テーマ別検討」に掲載予定の章のうち、今回全面的に書き直した章または追加した章であって、会員各位にとって一読の価値のあると思われる4つの章を抜粋し、改訂版資料の発行に先立ち紹介するものである。まず、第1章「権利活用に耐え得るクレームドラフティング」及び第2章「権利範囲を強化するためのクレーム網の作成」では、より強力な特許を取得するために留意すべき点を、クレームドラフティング及びクレーム網作成という二つの観点から具体的かつ平易に説明している。また、最近の米国判例が示すように、権利解釈の際に出願審査経過がますます重要視されている点を考慮して、第3章「権利活用上不利にならない中間処理」では、権利者に不利にならない中間処理を行うための実務的な留意点を具体例に基づき説明している。さらに、技術がソフトウエア化しますますコンピュータ関連発明の権利化が重要になってきている状況に鑑み、第6章「コンピュータ関連発明の権利化」では、アルゴリズムの独占とされない適法なクレームをどのようにして書くかという点及び効果的に発明を明細書に開示するにはどうしたらよいかという点について、実際のクレームや明細書・図面を例示して説明している。本稿に掲載したいずれの章も米国実務を行う際に直面する問題を実務的な観点から説明したものであり、実務担当者にとって多少なりとも参考になれば幸甚である。
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