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EPO SYMPOSIUM ON HARMONISATION: TEGERNSEE AND BEYONDに参加

 2015年2月12日(木)、欧州特許庁(ミュンヘン)において、「EPO SYMPOSIUM ON HARMONISATION: TEGERNSEE AND BEYOND」と題されたシンポジウムが開催され、JIPAからは、国際政策PJの宮下リーダ、国際第一委員会の大橋委員長が参加しました。

 2011年7月から、7つの特許庁(日、米、欧、英、独、仏、デンマーク)で構成されたテゲルンゼイグループの会合が行われてきました。このテゲルンゼイ会合では、主として4項目(18ヶ月公開、衝突出願、グレースピリオド、先使用権)の制度調和についての議論が行われてきました。2014年4月には、テゲルンゼイ会合の報告書が公表され、現在は、WIPOの先進国会合(B+会合)の枠組みにおいて、検討が継続されています。

 このシンポジウムは、これまでのテゲルンゼイ会合の研究成果の報告と、ユーザの意見の聴取を行うことで論点や課題を明確にし、今後のB+メンバーでの検討に反映させることを目的として開催されました。また、英国、日本国、米国特許庁より、夫々が昨年実施した4項目に関するラウンドテーブル(シンポジウム)について報告がありました。

 各国からは、合計32の特許庁およびユーザ団体の代表が参加し、総勢70名での会議となりました。4項目それぞれについて、非常に積極的な討議がなされ、JIPAからも、各項目についての考え方を意見表明しました。

 今回のシンポジウムを通じて、各項目についての、個々の論点や現状が明確になったことにより、今後、各国におけるハーモナイゼーションがさらに加速することが期待されます。

 また、当日は、B+会合の議長であるAlty長官(UKIPO)との二者会合も実現し、率直な意見交換がなされました。長官からは、JIPAに対する制度調和への積極的な関与の要請がなされました。

 
 国際政策PJとしましては、今回のシンポジウムの結果を踏まえ、これら4項目のハーモナイゼーションについて、より積極的に提言していきたいと考えています。また、これら4項目のハーモナイゼーションのみならず、単一性、記載要件等の手続き面のハーモナイゼーションその他の様々な枠組みで検討されているハーモナイゼーションについても積極的に参画し、よりユーザに使いやすい特許制度の実現に努力したいと考えています。

[Update 2015-02-23 ]