「知財管理」誌

Vol.75 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 75巻(2025年) / 11号 / 1528頁
論文区分 論説
論文名 拒絶査定不服審判において補正の有無が特許権に及ぼす影響
著者 特許第2委員会 第3小委員会
抄録  特許行政年次報告書2023年版1)によると、拒絶査定不服審判の請求成立率は上昇しており、2022年では79%と高い値である。出願人は、拒絶査定不服審判の請求時に補正することができるが、一部の出願では審判請求時に補正しないで請求が成立する場合がある。そこで、請求成立となった出願がどのような拒絶理由通知や拒絶査定を受けて、拒絶査定不服審判においてどのように応答して権利を獲得したのかを分析した。本稿では36条の記載要件違反に着目して、主な拒絶理由を3つに分類した((1)発明理解が困難と考えられた出願、(2)過度の試行錯誤に関する誤認が原因と考えられた出願、(3)語句定義に関する誤認が原因と考えられた出願)。また、補正しないで請求することのメリット・デメリットや特許出願実務等で注意すべき点等を考察した。
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