「知財管理」誌

Vol.75 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 75巻(2025年) / 11号 / 1570頁
論文区分 論説
論文名 知財管理システムのデータを活用した知財費用の予測手法と予実管理手法の提案
著者 情報システム委員会 第1小委員会
抄録  知財費用の予測と予実管理は多くの企業において長年の課題である。知財費用の予測では、精度を高めようとするほど予測手法が難解で複雑になり、業務が属人化しやすい。予実管理では、予算と実績にズレが発生したときに原因の特定が難しく、予算管理責任者への明瞭な説明や組織的な対応策の検討が難しい。
 本稿では、「費用積み上げによる予測」、「年間予測と着地予測の組み合わせ」及び「予実差の分析とフィードバック」の3つから構成される手法を提案する。また、Excelを使用して費用予測ツールとして実装する方法を提案する。さらに、本手法を用いた着地予測の実証結果を紹介する。
 本手法のポイントは、知財管理システムのデータを活用し、知財部門及び開発部門が連携して知財費用の予測と予実管理に取り組むことである。これによって業務の属人化を防ぎつつも予測精度を高められ、予実差の発生原因の特定も容易になる。
Copyright (C) Japan Intellectual Property Association All Rights Reserved.