強い特許をめざして掲載巻(発行年) / 号 / 頁63巻(2013年) / 3号 / 297頁論文区分論説論文名強い特許をめざして著者小林正和抄録いわゆる「強い特許」とは、(1)将来登場するであろう被疑侵害品等をカバーし得る「広い特許」であり、(2)潜在的な被疑侵害者が代替技術によっては「回避困難な特許」であり、(3)特許無効審判、特許権侵害訴訟等によっても、特許無効と評価されない「つぶれない特許」であり、かつ、(4)裁判等において「立証容易な特許」である。特許権の権利範囲を画する特許請求の範囲(いわゆるクレーム)をドラフトし、また、クレームを補正ないし訂正する際には、このような「強い特許」を念頭に置いた上で、技術(発明品)を言葉で表現することの困難さに立ち向かいつつ、均等論に過度に期待することなく、発明の技術思想を追求した最適な表現を心がけるべきである。技術(発明品)を言葉で表現する際の様々な「言葉の落とし穴」を事前に回避し、「強い特許」を取得するという観点からは、近時の裁判例は恰好の素材を提供している。