| 掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 76巻(2026年) / 8号 / 1052頁 |
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| 論文区分 | 論説 |
| 論文名 | 裁判例から考える応用美術-2つのTRIPP TRAPP事件を題材に- |
| 著者 | 著作権委員会 |
| 抄録 | 応用美術の著作物性に関しては,旧著作権法時から現行著作権法時に至るまで様々な議論がなされてはいるものの,現在まで統一した判断基準もなく,裁判所ごとに様々な基準で判断がなされているという,混沌とした状況が続いている。そこで,本稿では,著作権法上の重要論点である応用美術の定義,位置付け等を整理しつつ,2つの裁判例の紹介・分析をすることで,応用美術の著作物性に関する見解を示している。著作権法には応用美術を直接的に保護するという規定は無いものの,2つの「TRIPP TRAPP事件」を含めて,応用美術に対する著作権法上の保護を排除していない。そして,著作権法と意匠法の重複・抵触関係の調整という観点からは,応用美術を広く著作物として保護することは妥当ではなく,著作物として保護すべき範囲は,ある程度限定されるべきである。具体的には,実用目的の達成に必要な機能に係る構成と分離して,美的鑑賞の対象となりうる美的特性である創作的表現を備える部分を把握しうるか否かによって決することが妥当であろう。 |
