2026年6月26日、昨年に続き、JIPA東京事務所にNaples Roundtable(元USPTO長官Kappos氏ら米国知財専門家等)が来局されて、意見交換を実施しました。Naples Roundtableからは、元USPTO長官のDavid Kappos氏、前USPTO長官のKathi Vidal氏、Summers氏(Summers Law Group)、Dzwonczyk氏(Sughrue Mion)、Smith氏(Smith Baluch, LLP)、Carapeto氏(Licks Attorneys)、奥山弁理士の計7名にご参加いただきました。JIPAからは、上野専務理事、中村常務理事、国際第1委員会の辻本委員長、池端副委員長、白石委員、大久保委員、国際連携ワーキンググループの伊東リーダー、および事務局の計8名が参加しました。 意見交換会では、冒頭に中村常務理事および上野専務理事より歓迎の言葉を述べ、続いてKappos氏、Summers氏、Vidal氏よりご挨拶をいただきました。

その後、JIPA国際第1委員会から辻本委員長および白石委員が、「米国訴訟の初期段階における訴状の記載要件及び電子証拠保存義務に関する調査・研究」と題し、2025年度の国際第1委員会活動における研究内容を発表しました。本発表の最後には、本テーマに関連してNaples Roundtableの皆様へ実務的な質問を提示し、直接対話を通じて米国の最新実務について理解を深めました。米国実務に造詣の深い専門家の皆様から直接ご助言・ご回答をいただける、非常に貴重な機会となりました。
また、JIPA国際連携ワーキンググループの伊東リーダーより、「IP5・B+を含む知的財産制度のハーモナイゼーションに関する議論」として、JIPAが発信している意見を紹介しました。これに対し、Naples Roundtableの皆様からは、JIPAが主張しているハーモナイゼーションやグレースピリオド等の論点は、引き続き議論すべき重要なテーマであり、今後も継続的な意見発信を期待するとのコメントをいただきました。


続いて、Naples Roundtableからは、Vidal氏より「第2次トランプ政権発足後18か月の動き」について、Kappos氏より「USPTOの最近の動向」についてご紹介いただきました。これらの発表の中では、AIを利用した出願審査についても言及がありました。AIの活用は非常に有用である一方、技術の進歩のスピードと制度的な議論のスピードには差があるため、今後も継続的にフォローしていくことが重要であるとのご指摘をいただきました。 また、USPTOとしては、バランスの取れたソリューションを目指し、イノベーションを支援していくべきであること、信頼できる特許制度を支えること、そして関係者全体の業務目標を支えるような審査を実現することが重要であるとの見解も示されました。


米国知財専門家の皆様から最新動向の解説と日本の出願人に対する実務的なアドバイスをいただくとともに、活発な質疑応答も行われ、大変有意義な意見交換会となりました。

