2026年6月30日(火)に、第1回関西化学部会を開催いたしました。
弁理士法人レクシード・テックの弁理士・博士(理学)角渕由英様、 博士(工学)土本晃久様を講師としてお迎えし、「生成AIを知財実務で生かす~必要なスキルと求められるマインドと知財部員の役割~」についてご講演いただきました。
前半の角渕先生のご講演では、生成AIを知財実務で活用することで企業価値の向上へつなげていくために必要な知財担当者が担っていく役割と持つべきマインドセットを示していただいた。
生成AIとは、しばしば何でもできる魔法の杖のようなものとして語られることがある。しかし現実は決してそのようなものではなく、いわば高性能の調理器具のようなものであり、その性能を十二分に発揮するためには、熟練した技能を持つコックの存在が必要不可欠である。知財実務において、そのコックに当たるのは熟練の知財部員であり、そのそれぞれが適した業務で力を発揮することにより、知財業務の価値向上、ひいては企業価値の向上へとつなげていくことができる。AI活用の効果としては、1)効率化、2)すそ野拡大、3)先鋭化の3つが挙げられる。生成AIの活用でこれらの効果を適切に発揮することで、知財担当者の専門性を拡張し、事業部門や研究部門との連携を強化していくことが、企業価値・事業価値の向上に向け重要であるとご説明いただいた。
後半の土本先生のご講演では、生成AIを活用した知財・特許調査を、事業戦略策定や新規事業創出に結びつける方法について、仮想分析事例も交えてご紹介いただいた。講演のテーマとしては、生成AIを活用することで、知財情報にビジネス視点を導入することが容易になり、それにより知財の価値の最大化を目指すことができるということであった。また、実務上のポイントとしては、生成AIを活用する際には、これまで知財専門家が暗黙知として行ってきた調査等の作業工程を言語化しプロンプトへと落とし込むことで、生成AIの出力精度の向上につながるとともに、ノウハウの共有化、技術の属人化の解消にもつながるとのことであった。
ご参加いただいた会員企業のみなさまからは、「事業分析を事業部門に関心を持ってもらうのによい方法はあるか?」、「生成AIを活用したクリアランスについて」、「生成AIの知財実務への活用についてのコミュニティについて」など、多数のご質問をいただきました。
講演会後に開催した親睦会は、両先生をはじめ当部会参加者の皆様が親睦を深める良い機会となりました。
<実施要項>
| 2026年度 | 関西化学部会 |
|---|---|
| 第1回開催日 | 2026年6月30日(火)14:00~17:00 (懇親会:17:30~19:30) |
| 開催形式 | 集合 |
| 場所・施設見学 | JIPA関西事務所 |
| 講演 | 生成AIを知財実務で生かす~必要なスキルと求められるマインドと知財部員の役割~ |
| 講師 | 弁理士法人レクシード・テック 弁理士・博士(理学)角渕由英様、 博士(工学)土本晃久様 |
| 参加者 | 66名・46社(講師2名、当部会役員・幹事を含む) |


