2026年6月30日ワシントン大学ロースクール教授・竹中俊子先生による講演会「AI・データ時代の特許実務」を開催(データ戦略WG)

【概要】

2026年6月30日(火)に、JIPAデータ戦略WG主催で、ワシントン大学ロースクール教授の竹中俊子先生による講演会「AI・データ時代の特許実務 ~データの法的性質、AI利用発明、フィジカルAI開発をめぐる特許戦略~」をZoomウェビナーと臨場のハイブリッド形式で開催いたしました。

当日は、JIPA会員企業を中心に多数の参加があり、ウェビナー参加者819名に加え、臨場でJIPAデータ戦略WG関係者12名の計831名が参加しました。

本講演会では、生成AIおよびフィジカルAI(ロボティクス、自動運転等)の発展により、企業価値の中核をなす「無形資産」として重要性を増している状況を踏まえ、AI利用発明の特許保護を中心に、データの法的性質、データ提供者の発明者適格性・権利帰属、AI利用発明をめぐる特許要件、さらにフィジカルAI開発における特許戦略についてご講演いただきました。

【講演内容】

竹中先生からは、まず「データとは何か」という概念整理を出発点として、米国・EU法の比較の視点から、データの法的保護の可能性についてご説明いただきました。その上で、AI利用発明におけるデータ提供者の発明者適格や権利帰属、特許適格性、進歩性、開示要件といった主要論点について、近時の判例および議論を踏まえながら解説いただきました。また、竹中先生が委員を務められた内閣府「AI時代の知的財産権検討会」における生成AIに関する原則・ガバナンスの枠組みが、企業の知財戦略およびデータ活用に与える影響についてもご紹介いただきました。

講演では下記の項目を中心に、AI・データ時代における特許実務上の課題と実務への示唆について幅広く取り上げていただきました。

  1. 「データ」とは何か?
  2. データの法的保護
  3. 発明者適格とデータ提供者
  4. 特許適格性 (35 U.S.C. § 101) 
  5. 新規性、先行技術、および開示要件
  6. 特許侵害と実務上の示唆

AIおよびデータを活用した研究開発・事業活動が急速に進展する中、講演内でも実務的内容に関する活発な質疑応答が行われ、企業におけるデータ戦略、AI利用発明の保護、発明者認定、権利帰属、特許出願・権利化実務に対する関心の高さがうかがわれました。

 

データ戦略WGでは、引き続き竹中先生を始めとしたアカデミアとも連携しながら、JIPA会員企業の知見向上に資する活動を進めてまいります。

ZOOMによる講演の様子